こちらは、梅雨入りの名の通り、雨ばかりでおひさまが待ち遠しいです。
梅雨入り直前、京都に旅行してきました。
ダンナの仕事が土、月と京都方面であるので、暇をもてあます日曜の穴埋めにおつき合いというわけです。
考えて見たら、修学旅行以来の京都。
メジャーな名所旧跡は、大人になったら自分で行けるからと、なかなか行けない場所ばかり回って、金閣、銀閣、など定番はまだ行ったことがなかったのです。
そこで、ようやく「大人になったら」を叶えることに。
第1日目は、嵐山。
ここは昨年洪水にあった渡月橋から見た桂川。定番の嵐山の風景。
まだ、工事中の場所も。
まずは世界遺産、天竜寺。
足利尊氏創建で、嵐山を借景に作られたバランスのいい菖蒲池庭園は夢想礎石の作品。
すでに、ここから歴史の授業の始まり。
夢想礎石?なんか遠い昔(!?)授業で聞いた。庭を作った有名な人~。鎌倉後期~南北朝時代とガイドブックに。それにしても、借景の嵐山と庭の調和の取れたこの一体感。
そこから庭を巡っていくと八角連が咲いていました。
そして、そこを抜けると
竹林の道
この風景が数十m続きます。
全国的に夏日だったこの日。竹林の道はすがすがしく、心が洗われるよう。
きれいな竹林は手入れも行き届いているなぁ~とついダンナとそんな裏方視点に。
帰り道、しばらく行くと舞妓さんに出会いました。京都と言ったら舞妓さん。一緒に写真撮らなきゃね。
快く受けてくださいました。
バスで10分ほど移動して、嵐山の南へ。
一年中、鈴虫の鳴き声が聞ける華厳寺 鈴虫寺 へ。
ここでは願いを叶えるお地蔵さんにお参りして、通された所は、鈴虫が鳴いている涼しい広間。ここに参拝客が大勢集まって、住職さんのユニークたっぷりの説法を聞くことに。
予想外の展開でしたが、これがこのお寺の目玉のよう。
住職さんは、京都といえばお寺で庭を見て終わりだが、本来は参拝に来ているのだから、そこの住職さんに会って話をして、手を合わせて欲しいと話され、あー確かにと反省。
お茶と干菓子が出され、これは禅寺でのもてなし方で、本来のお寺の参拝だと教わりました。
そこから、拝観時間が指定されている世界遺産西芳寺、苔寺へ
ここは参拝者が制限されていて、予め往復はがきで申し込みをします。ガイドブックに書かれているままはがきを出したら、返信に、写経をしてから庭を見学とあり、拝観料も3000円と一気にハードルが高くなりました。
小筆も持参で、お気楽な気分ではいけないんだと、少し、たしなめられたよう。
緊張しながら向かいましたが、続々と人が集まり、本堂は寺子屋風に机が並べられ、50人ぐらいで写経をしていました。指導された住職さんも丁寧に教えてくださり、外人さんも正座できなくても楽な座り方で書いていました。
1時間かけて書き上げると、私は終わりのほうで、祈願をそえて、奉納してきました。
そして、待望の庭が!
まず、出迎えてくれたのが、桜吹雪ならぬ竹吹雪
入り口から、すでに地面は苔でおおわれ、
あおもみじの木漏れ日と苔のコントラスト
すべて苔におおわれ、
池の周りも
木の根元も
びっちりともこもこの苔
究極のシェードガーデンと言ったところでしょうか。
下ばかりに圧倒され、上を見上げればあおもみじと空
塀まであふれるように苔、ここには120種類あまりの苔があるそうです。
この苔を維持するために、昭和52年から写経をすることと拝観料を高くしたそうです。
手入れも行き届き、落ち葉もきれいに掃かれています。
このお寺は、聖徳太子の別荘としてご創業され、夢想礎石によって作られた庭で、飛鳥時代からここにあるのですから、歴史の深さと、今、なくしてはならない使命感を感じます。
ここもまた、竹林とのコントラスト
ぐるっと回って、山のほうに登っていくと、枯山水の庭
ここは究極のロックガーデンかな。
山を降りてくる途中も苔でおおわれています。
気が付くと1時間以上たっていました。
写経して、3000円払っても、それ以上に見応えのある庭。
写真ではそのすばらしさがなかなか伝わりません。ぜひ、1度、見にいらしてください。
西芳寺から戻って、石段を登って、住宅街を抜けるとあるのが竹の寺 地蔵院
こちらは一休禅師が幼少の頃修養されたお寺だそうです。
住宅街の中にあるさりげないお寺も、誰もが知っている由緒があって、歴史が息づいているんですね。
そのご近所にも、竹林が普通にあります。
お手入れが大変そうです。
歴史と隣り合わせが京都なのですね。